2012年7月19日木曜日

CKDの患者では降圧薬は眠前投与がよい

Hermida RC, Ayala DE, Mojón A, Fernández JR. Bedtime dosing of antihypertensive medications reduces cardiovascular risk in CKD. J Am Soc Nephrol. 2011;22:2313-21. [PubMed ID: 22025630]

結論
CKDの患者で1つ以上の降圧薬を眠前に投与することは朝に投与するよりも心血管イベントを減少させた.

疑問
CKDの患者で1つ以上の降圧薬を眠前に投与することは朝に投与するよりも心血管イベントを減少させるか?

方法
スペインの三次施設.
RCT. Open-label. Allocation concealed. アウトカム評価者にblinded
フォロー 中央値 5.4年

患者
18歳以上(平均59歳. 60%男性)の661人の高血圧とCKD(3ヶ月以上あけて2回以上の計測でeGFR<60ml/min/1.73m2 a/o アルブミン排泄≧30mg/24hrs). 夜間勤務者やシフト勤務者は除く

Intervention
1つ以上の降圧薬を眠前(n=329)か起床時(n=329)に内服

Outcomes
Primary: 全心血管罹患と死亡
Secondary: 主要な心血管イベント(心血管死亡, MI, 脳卒中)

結果
全心血管罹患と死亡
眠前 vs 朝投与: Event rate 11% vs 31%. RRR 65%(95%CI 49-76%), NNT5(5-7)

主要な心血管イベント
眠前 vs 朝投与: Event rate 2.7% vs 7.8%. RRR 71%(38-87), NNT 18(15-34)

コメント
興味深いことに, clinicでのsBPと心血管イベント発生率の関連はよくいわれるJ curveを描いたが, 睡眠中のsBPではJ curveではなく, 低ければ低いほど心血管イベントが少なかった(図).
Limitationはsingle-centerであることと, open-labelであること, 降圧薬の調節にアルゴリズムが使用されなかったことである.


植西

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