結論
Statinを使用していない患者で周術期にStatinを使用するとMIやAFが減少する
疑問
周術期のStatin使用はStatinを長期使用していない患者で臨床的アウトカムを改善させるか?
レビュー対象
手術をうける18歳以上で長期のStatin使用のない患者の研究
研究は以下のうち一つ以上のアウトカムを評価する必要あり: 周術期死亡, MI, AF, 入院期間, ICU入室期間
除外: PCIやCardioversion
レビュー方法
15RCTs(n=2292, 59-90%男性)
心臓手術(11RCTs, n=1056), 非心臓手術(2RCTs, n=1030), 血管手術(2RCTs, n=206)
14 studiesはplacebo control. 1つはHigh doseとlow dose atorvastatinを比較
Atorvastatin(8RCTs, n=852), Fluvastatin(3RCTs, n=1076), Pravastatin(1RCT, n=43)
結果
Controlと比較してどの手術をうけてもStatinはMIのリスクを減少し, 心臓手術ではAFを減少したが、死亡率は変わらなかった. 入院期間は減少したがICU入室期間は変わらなかった。
周術期死亡: 5 trials(n=1436). 2.3% vs 3.7%. NS
周術期MI: 10 trials(2077). 4.7% vs 8.9%. RRR 47%(26-62%). NNT 24(19-44)
周術期AF: 9 trials(n=933, 全て心臓手術). 20% vs 36%. RRR 44%(31-55), NNT7(6-9)
平均在院日数: 12 trials(n=2105). SMD -0.32(-0.53 to -0.11)
平均ICU期間: 9 trials(n=1503). SMD -0.08(-0.25 to 0.10). NS
コメント
非心臓手術の患者で使用されたデータはDECREASE III, IV trialのデータであるが, このtrialのsenior researcherは学問的な不正行為でくびになっている。調査委員会はTrialsのsource documentationとoutcome決定に関しての重大なprotocol違反をみつけた。よってこれらのデータの信憑性に疑いがある。
植西